2011年3月14日月曜日

由佳の本棚3月

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
第144回芥川賞受賞作品。
主人公は、キコとトワコ。
夏休み、二人は葉山の別荘でよく会っていました。
キコが別荘所有者の娘。トワコが管理人の娘です。
キコが8歳、トワコが15歳を最後に二人は会わなくなります。
それから25年・・・別荘が手放されることになり、二人が再び出会う物語。
そのキコとトワコの過去と現在が混ざりながら物語が進行していきます。
そして、現在か過去か分からないまま、主人公が夢の中にいるんです。
おかげで私も、本を読んでいるのに、夢の中にいるようでした。
終始ふわふわです。
不思議な雰囲気に包まれたい、夢の中を漂いたい方にオススメです!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
絵本「100万回生きたねこ」の作者、佐野洋子さんのエッセイです。
絵本作家って、”物腰の柔らかい、おっとりした人”というイメージを勝手に持っていたんです。
それがどうでしょう!
佐野洋子さんの語りは、なんともキツイ!きつくて厳しい!!
厳しいんだけど笑える。笑えるけど悲しい・・・。
ものすごいエッセイにであいました。
佐野さんの語り口はきついんだけど、それでも涙が出るのは、佐野さんの根底の優しさが、行間から溢れているからなんでしょうね。
最後のエッセイに、佐野さんの全てがつまっていました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
猫好きの私、この装丁を見たら買うしかなかった!!
ブランケット・キャッツとは、馴染んだ毛布とともに、2泊3日でレンタルされる猫たちのこと。
この設定を読んだ時、海(かい)を飼っているにもかかわらず、レンタルしたくなりました。
そんなふうに、のほほ~んと、読み始めたら、猫を借りに来る人たちは、大変大きな悩みを抱えていました。
そして、2泊3日のレンタル期間中に、自分たちを取り戻し、危ないところから引き返すんです。
誰もが危険と隣り合わせで、何かのきっかけで壊れるんだと、じわじわと分かる本です。
登場人物達は、もちろん、ブランケット・キャッツに救われます。
私たちも、”普段は気が付かない小さな何か”に、幸せをもらっているんだな~と、思いました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
著者がキング・カズで、本のタイトルが「やめないよ」って、もう買うしかないですよねぇ。
これまで、有名人すぎて、三浦選手のプレーを真剣に見たことがなかったんです。
大勢の日本代表の中の一人として、なんとなく見ていました。
それが、この本を読むと・・・横浜FCの試合が待ち遠しい!!
身近で三浦選手のプレーを見たい!!そんな気持ちになりました。
エピローグから涙が出そうでしたよ。
キング・カズは、サッカーの技術がキングなのではなく、サッカーを愛する心、サッカーにかける思いがキングなんだと思いました。
人生の向き合い方を教えてくれた本です。
 
 
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NTTクレド4階・5階にある紀伊國屋書店でお借りしました。
パリ・セーヌ川の岸に、無料で泊まれる本屋があります。
それが、シェイクスピア&カンパニー書店。
人生を誤った元新聞記者が、この書店と出合い、そこで暮らした日々を綴る本です。
外国らしい世にも不思議な世界をお楽しみください。
登場人物が多くて、誰が誰か分からなくなった!
読む方はご注意を。